Todoリスト作成は無駄かもしれない!? データ解析により判明した衝撃の真実
Todoリストの存在意義を根底から覆されるような、
仕事効率化について興味ある人は読んでいて絶対に後悔はないです。
感動ものです。
1. 左腕に取り付けた、動きを記録するセンサを解析したことで様々なことが判明した。
2. タスクがこなせないのは「意志が弱い」のではなく、活動予算を使い果たしたから。
3. 「幸福度」も腕のセンサを解析することで評価できる。
4. 幸せを感じると、生産性、クリエイティビティが上がる。
著者は、日立研究所の研究者。
バリバリの理系の研究者ということで、「仕事効率」、「幸福度」といった一見スピリチュアルな話に傾きそうなテーマを、 腕につけたセンサのデータを解析することで、見事に描き切っています。
いやー、感服です。
著者は、12人に2週間以下のようなウエラブルセンサを取り付けました。
すると、下のようなグラフが取れたそうな。
簡単に説明すると、このグラフは「穏やかな動きの出現確率は高く、激しい動きの出現確率は少ない」ということを示している。
著者はこれを「U分布」と呼んでいる。
とのこと。
例えば、午前中に「パワポで資料を作る」という比較的穏やかな動作をすると、人はU分布に従うために、
午後には激しめの動きをするように行動する。
自由意志の下では、穏やかな動きだけ、あるいは激しい動きだけを一日中し続けることは、U分布に従わないためできない。
著者は、
–中略—
また、U分布を無視して、TODOリストを作成したり、一日の予定を決めても結局はその通りにはならない。
いやー!衝撃です。
一日勉強しようと思っても続かないのは、意思が弱いわけではなく、U分布に従っていただけだったのかー。
感心する一方で、U分布に従うということは、個人の活動には限界があるということですよね?
どうすれば、生産性を高めることができるのでしょうか?
第2章「ハピネスを測る」で、その解決策についてきちんと記載がされていました。
細かい話は飛ばしますが、人の内面深くにあると思われていたハピネスが、身体的な活動量という外部に見える量として計測されたとのこと。
幸福を感じると活動が活発になることが、センサから定量的に示されました。
また、幸せな人は、仕事の生産性が平均で37%高く、クリエイティビティは300%も高いとのことなので、ハピネスを感じることが生産性を上げるために必要とのこと。
これもまた衝撃的!!
また、他にも「人間行動の方程式を求めて」「運とまじめに向き合う」など、大変興味ある結果が目白押し。
著書に書いてありますが、腕につけたセンサ値がGDPと並ぶ指標として取り入れられることもあるかもしれませんね。
とにかく、価値観を揺さぶってくる名著であることは間違いないので、ぜひお手に取ってみてください。
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Text by Takashi Yoshida